上場企業の平均年収の調べ方

拙作:上場企業サーチ.comでは、2年位前から上場企業年収ランキングのコーナーを設けており、某経済紙で定期的に特集が組まれるような上場企業の年収ランキングを毎日更新しています。

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今日はこのデータソースである上場企業の平均年収の調べ方についてご紹介します。

データソースとなるのは有価証券報告書

平均年収は、上場企業等が金融商品取引法に基づき年1回の開示が義務付けられている「有価証券報告書」という公開情報に記載されています。

有価証券報告書は上場企業のWebサイト上にあるIRコーナーに置いてある他、Edinetと呼ばれるシステムに登録され、誰でも自由に利用することができます。

以下がEdinetのトップページです。

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有価証券報告書を取得するためにはグローバルナビゲーションの左から2つめにある「書類検索」を選択し、「書類簡易検索画面」に移動します。 以下がその画面になります。

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[提出者/発行者/ファンド]の入力ボックスに提出会社の名称かコードを入力して検索ボタンを押すと、その会社がEdinetに提出している書類が表示されます。

名称で検索する場合は、ある程度の表記ゆれに対応しています。 例えば、リコーはリコーでも検索できますし、日本電気もNECで検索できます。 (この便利さはちょっと見習いたいところです、、、)

もう一つのコードというのは、証券コードとは異なり、E+数字5桁のEdinetコードか、G+数字5桁のファンドコードを入力する必要があります。 上場企業の有価証券報告書が欲しい場合はEdinetコードの方を使います。 EdinetコードはEdinetから一覧をダウンロードすることができます。

Edinetコード一覧の入手方法

一覧が欲しい場合は、Edinetのグローバルナビゲーションの一番右にある「ダウンロード」を押し、 左サイドバーにある「EDINETタクソノミ及びコードリスト」を選択します。

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表示されたページの一番下にいくと、Edinetコードリストが見つかります。

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在処が分かりづらい。。

有価証券報告書の2つの提供形態

少し脱線しましたが、これでようやく目的の上場企業の有価証券報告書が入手できます。

例えば、日本電気(NEC)で検索すると、検索結果には以下のように表示されます。 有価証券報告書はPDF版とXBRL版の2種類が提供されています。

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人間が読むときにはPDF版、システムに取り込むなどして使う場合はXBRL版を選択します。

上場企業サーチ.comではシステムで処理しているため、XBRL版を使っていますが、 今回は平均年収の記載箇所を示すのが目的ですので、PDF版を見ていきます。

平均年収の記載箇所と注意事項

これは様式で決められており、有価証券報告書の「第一部【企業情報】第1【企業の概況】5【従業員の状況】(2) 提出会社の状況」に記載されています。

書類によって若干異なりますが、だいたいP10~P15辺りにあることが多いかもしれません。

以下は、日本電気(NEC)の第180期の有価証券報告書の該当箇所になります。 f:id:boost-up:20180706093605p:plain

「平均年間給与(円)」として示される”7,890,103”が平均年収となります。

ここで注意事項が2つあります。

  1. 提出会社(上場企業)本体の平均である
  2. 会社によって集計対象が異なる

1つ目について、 上場企業の中には持株会社(ホールディングスまたはホールディング)を上場させ、 事業の中核となる会社をその子会社として会社が相当数存在します。

このような場合、持株会社はグループ経営管理の頭脳として、 少数精鋭の陣容で運営されていることが多く、グループ全体の平均年収と比べると高くなることが一般的です。 逆に、特定の戦略子会社の給料水準が突出して高い場合もあるかも知れませんが、 有価証券報告書から知ることができるのはあくまで、上場企業本体の平均年収のみとなります。

2つ目について、 NECの場合は注書きを見ると、「平均年間給与は、税込額であり、時間外給与および賞与を含んでいます。」との記載がありますが、 「平均年間給与」をどう定義するかは企業個々に裁量の余地が与えられています。 同業やライバル企業でも定義が異なることがありますので、注意が必要です。

今回は、有価証券報告書から上場企業の平均年収を知る流れを紹介しました。