14%の上場企業が連結納税制度を採用していた件

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連結納税制度とは

連結納税は「法人税」を対象とした税制で、2以上の法人を1つの法人とみなして課税所得を計算する仕組みで、日本では平成14年4月から施行されています。

この連結納税は親会社の黒字と子会社の赤字を通算することにより、法人全体の法人税負担を軽くできるなど、基本的には法人税額を減らすための仕組みなのですが、以前は連結納税制度を採用する時点で連結子法人が持っていた繰越欠損金が切り捨てられるルールだったことから、繰越欠損金を抱える子会社を有する親会社にとっては採用に踏み切りづらい側面もありました。

その後、平成22年の税制改正により、みなし連結欠損金の範囲が拡大されたことなどをきっかけに、次第に連結納税制度を採用する企業が増える傾向にあったと思います。

ただ、これまでは漠然と「あ、この会社も連結納税始めたんだ」くらいの感覚的なものでしかなかったので、今回改めて、上場企業の中で連結納税制度を採用している会社がどれくらいあるのかを調べてみました。

2017年12月時点で上場企業約3,700社中、約520社が連結納税制度を採用(一部直近まで採用していた企業を含む)

以前、消費税の税込処理を行っている上場企業を調べたときと同じ方法で、上場企業サーチのデータベースから、2017年12月11日時点で各社が開示している最新の有価証券報告書の情報を使い、連結納税制度を採用している会社数を調べました。

以下は、「重要な会計方針」に「連結納税」という単語を含む数を上場市場と業種でクロス集計したものです。

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単純合計では523社ありますが、個別に調べたところ、極少数ですが「今期から連結納税制度の適用を取りやめた」会社も含まれていました。

例えば、名証二部の1件というのは「ニッコー株式会社」なのですが、この会社は今期途中に吸収合併を行った結果、連結完全支配関係を有する国内連結子会社が存在しなくなったという理由で連結納税の適用を取りやめています。

今回は1件単位で正確な数字を拾うことが目的ではありませんので、約520社ということで整理させて頂きますのでご了承ください。

日本には約3,700社の上場企業がありますので、約520社というのは約14%となります。

この数字を多いと思うか、少ないと思うかは人それぞれだと思いますが、私としては「かなり増えた」という印象を受けました。

また、パッと目につくところでは5大商社はいずれも連結納税制度を採用していますし、トヨタ、本田、日産、マツダ、スズキなどの自動車大手、パナソニック、シャープ、富士通、三菱電機、日本電気、東芝などの電機大手なども名を連ねています。

感覚的となりますが、多数の連結子会社を抱える商社、製造業に連結納税が浸透しているということは、かなりの数の会社が連結子法人として連結納税制度に参加していると言えると思います。

また、興味が向いたときにもう少し分析してみたいとは思いますが、個人的には欲求が満たされたのでこのくらいにしておきたいと思います。

2017年12月時点で連結納税制度を採用している(いた)上場企業の一覧

今回の集計で作った一覧を下のリンクからダウンロードすることができますので、興味がある方はご利用ください。

ただし、正確性など品質は一切保証できませんので自己責任の下で利用いただくようお願いします。

https://blog-contents.ds.jp-east.idcfcloud.com/2017年12月時点で連結納税制度を採用している(いた)上場企業の一覧.xlsx